動画制作をゼロから学ぶ:〝超〟初心者が知っておくべき5つのポイント
コンテンツデザイン部 M.K


近年、「動画の時代」と呼ばれるように、SNSや街中のサイネージなど、私たちは日々多くの映像に触れています。企業などでも自社の魅力を発信する手段として、YouTubeなどの動画プラットフォームを活用するケースも増えており、動画制作の需要度は日に日に高まっています。
この記事では、
「これから動画制作を始めたい….けど….動画制作ってなに?!」
という方に向けて、ゼロから動画制作を学ぶ際に知っておくべきポイントをまとめました。
動画制作の基礎知識から、学習方法、さらに動画制作に必要なツールをご紹介します。
1. 動画制作の基礎知識
動画制作は企画、撮影、編集、書き出しの4つの工程に分けられます。これらの工程は動画のクオリティを左右する重要な要素であり、一つでも手を抜くと完成した動画の出来栄えに大きく影響します。
1-1. 動画制作の流れ
【企 画】どんな映像を作るのか、目的やターゲット層を明確にします。
【撮 影】企画に基づいて実際に映像を撮影します。
【編 集】撮影した映像をつなぎ合わせ、テロップやBGMなどを加えて映像を完成させます。
【書き出し】完成した映像をWebサイトなどで公開できる形式に変換します。
1-2. 動画の種類
【実写】
実際にカメラで撮影した映像を編集して制作します。人物や風景、物などをリアルに表現できるため、企業の紹介動画や商品のPR動画、イベントの記録動画など、幅広い用途で活用されています。
【アニメーション】
イラストやキャラクターに動きをつけて制作します。実写動画では表現しにくい抽象的な概念やイメージを具現化したり、コミカルな表現を用いたりするのに適しています。近年では、モーショングラフィックスと呼ばれる、文字や図形を動かすアニメーションも人気があります。
【3DCG】
コンピューターグラフィックス(3DCG)を使って制作します。実写では撮影できないCGキャラクターや架空の風景などを自由に表現できるため、映画やゲーム、CMなど、様々な分野で活用されています。
1-3. 動画制作に必要なもの
動画制作に必要なものは、カメラ、編集ソフト、パソコンに加えて、企画・構成力、撮影スキル、編集スキル、表現力、そして場合によっては音楽やその他の素材が必要になります。
・カメラ: 映像を記録するもの。画質、用途、予算で選ぶ。スマホでもOK
・編集ソフト: 撮影した映像を加工・編集するもの。無料ソフトやスマホアプリもある
・パソコン: 編集ソフトを動かすためのもの。スペック(処理速度、メモリなど)が重要
2. 動画制作の学習方法
動画制作を学ぶ方法は大きく分けて、独学、スクール、セミナーの3つがあります。それぞれの特徴をご説明します。動画制作を始めたばかりの方は、まず独学で基礎知識や基本的な操作を学ぶのがおすすめです。
2-1. 独学
メリット
・自分のペースで学習できる: 時間や場所にとらわれず、自分のペースで学習を進めることができる
・費用を抑えられる: 書籍やWebサイト、SNSなどの無料教材を活用すれば、費用を抑えて学習できる
デメリット
・挫折しやすい: 疑問点があってもすぐに解決できない場合があり、挫折しやすい可能性がある
・実践的なスキルが身につかない: 独学では、どうしても実践的なスキルが身につきにくい場合がある
独学に向いている人
・自分を律することができる人: 計画的に学習を進められる人
・費用を抑えたい人: 無料教材を最大限に活用したい人
2-2.スクール
メリット
・プロの講師から直接指導を受けられる: 疑問点をその場で解決でき、実践的なスキルを効率的に身につけることができる
・短期間で集中的に学べる: 効率的なカリキュラムで、短期間で基礎から応用まで学ぶことができる
・就職・転職サポートを受けられる: スクールによっては、就職・転職サポートを受けられる場合がある
デメリット
・費用がかかる: 受講料が高額になる場合がある
・スケジュールが拘束される: スクールのスケジュールに合わせて学習を進める必要がある
スクールに向いている人
・短期間で集中的に学びたい人: 効率的にスキルを身につけたい人
・プロの指導を受けたい人: 疑問点をすぐに解決したい人
・就職・転職を考えている人: スクールからのサポートを受けたい人
2-3. セミナー
メリット
・特定のテーマに絞って学べる: 興味のあるテーマや課題に絞って学ぶことができる
・費用が比較的安価: スクールに比べて費用が安価な場合が多い
・手軽に参加できる: 1日〜数日程度の短期間で参加できるセミナーが多い
デメリット
・基礎知識が必要: セミナーの内容によっては、ある程度の基礎知識が必要になる場合がある
・実践的なスキルが身につきにくい: セミナーによっては、実践的なスキルを身につけることが難しい場合がある
セミナーに向いている人
・特定のテーマを深く学びたい人: 興味のある分野を専門的に学びたい人
・費用を抑えたい人: スクールに通うよりも費用を抑えたい人
・手軽に学びたい人: 短期間で集中的に学びたい人
3. 動画制作で役立つツール
動画制作で役立つツールとして、動画編集ソフト、フリー素材サイト、BGM・効果音サイトなどがあります。特に動画編集ソフトは、動画制作の核となるツールです。カット、テロップ挿入、エフェクト追加など、様々な編集作業が行えます。

3-1-1. 動画編集ソフト(有料)

【Adobe After Effects】
・映画やCMなど、プロの現場で多く使用されている
・プロ向けの高度な動画制作・モーショングラフィックス作成ソフト
・複雑なアニメーションやVFX(視覚効果)の作成に強み

【Adobe Premiere Pro 】
・業界標準の動画編集ソフト
・高度な編集機能と豊富なプラグインに対応
・プロの動画クリエイターも愛用

【Final Cut Pro】
・Macユーザーにおすすめの動画編集ソフト
・Adobe Premiere Proに匹敵する機能を持ちながら、より直感的な操作性
・Apple製品との連携がスムーズ

【DaVinci Resolve】
・ハリウッドのプロも使用する本格的なカラーグレーディングツールを搭載
・高度な映像編集にも対応可能
・プロ向けの機能が充実
3-1-2. 動画編集ソフト(無料)
【iMovie】
・MacやiOSデバイスに標準搭載されている初心者向けの動画編集ソフト
・Apple製品との連携がスムーズ
・簡単な操作で動画編集ができる
【AviUtl】
・日本で開発された高機能な無料動画編集ソフト
・豊富なプラグインが利用可能で、高度な編集も可能
・動作が軽く、古いPCでも快適に使える
【Shotcut】
・シンプルで使いやすいインターフェース
・クロスプラットフォーム対応で、Windows、Mac、Linuxで使用可能
・初心者でも扱いやすい
3-2. 素材購入サイト(無料/有料)
フリー素材サイトは、写真やイラスト、動画などの素材を無料でダウンロードできるサイトです。ブログやプレゼンテーション資料、ウェブサイトなど、様々な用途で利用できます。
3-3. BGM・効果音サイト(無料/有料)
BGM・効果音サイトは、BGMや効果音などの素材を無料でダウンロードできるサイトです。動画やゲーム、プレゼンテーション資料など、様々な用途で利用できます。
素材サイト利用時の注意点
・著作権侵害:音楽や動画素材には著作権があり、著作権の侵害は法的罰則対象に可能性がある
・商用利用の可否: 商用利用が禁止されている場合があり、利用前に必ず利用規約の確認が必要
・クレジット表記: クレジット表記が必要な場合もあるので確認が必要
・素材の加工: 素材の加工が許可されているかの確認が必要
4. 初心者が陥りやすいミス
初心者の方は、以下のようなミスをしやすいので注意が必要です。

4-1. 企画の詰めが甘い
動画制作において、企画の詰めは非常に重要です。企画が甘いと、結果としてまとまりのない動画になってしまい、視聴者に何も伝わらない可能性があります。企画段階で目的、ターゲット層、内容などを明確にし、しっかりと構成案を練ることが大切です。
4-2. 撮影に時間をかけすぎる
撮影段階で時間をかけすぎると編集時間が足りなくなることがあります。事前に撮影計画を立て、効率的に撮影を進めることが大切です。完成までの時間を意識し、必要最低限の編集に留めることも重要です。
4-3. 編集にこだわりすぎる
完璧な作品を作ろうとするあまり、編集にこだわりすぎると、完成までに時間がかかりすぎてしまうことがあります。時間をかければかけるほど良いものができるとは限りません。まず完成させることを目標に、時間を意識して編集作業を行うことが大切です。
5. 動画制作の仕事の探し方
動画制作の仕事を探す方法としては、求人サイト、クラウドソーシング、SNSなどがあります。
【求人サイト】映像制作会社や広告代理店などの求人を探すことができる
【クラウドソーシング】個人で映像制作の仕事を受注することができる
【SNS】直接、動画クリエイターや映像制作会社とつながることができる
まとめ
動画制作は、試行錯誤の繰り返しです。うまくいかないことや、わからないことがたくさん出てくる
かと思います。しかし、諦めずに楽しみながら少しずつスキルアップしていくことが大切です。
ぜひ、あなたも動画制作の世界を楽しんで自分だけの動画を作ってみてください!